ときめくためにうまれてきた

乙女ゲームのオタク

「even if TEMPEST 宵闇にかく語りき魔女」感想

 

ボルテージさん初のコンシューマタイトル。

ボルテージさんのタイトルは昔ダウトを楽しく遊んでいたくらいで実は他のタイトルはやり込んだことはないんですが、ソシャゲ会社のコンシューマ進出は結構な出来事だと思うのでそっと購入。

ダウンロード版しかないので、パッケージで買おうかなと思う人は気をつけてください。わたしが…アニメイトでしばらく探したので…(情弱)

 

ということで、フルコン後の甘々感想を以下に記載します。ネタバレは極力無しにしているので、買おうか悩んでる方は1つの判断材料にしていただけるとうれしいです。

 
 

◆ 自己基準ガバガバ評価 ◆

総合  :★★★☆☆

イラスト:★★☆☆☆

シナリオ:★★★☆☆

キャラ :★★★☆☆

糖度  :★★☆☆☆

システム:★★☆☆☆

 

色々気になるところがあるにはあるのですが、総括すると割と楽しく遊べました。

フルコンまで多分15時間くらいだったので、サクサクできます。

買う前に「そもそもこれって乙女ゲームだっけ?」とちょっと思ってたんですが、ちゃんと乙女ゲームです!と紹介できるくらいには乙女ゲームでした。

サイト見ると割とゲーム性強そうなのかな〜と思うかもしれないですが、システムも簡単だったので、普段ノベルタイプの乙女ゲームしかやらない人も問題無いと思います。分からなかったら攻略見ればOKです。

個人的微妙ポイントは↓な感じ。

  • 誤脱衍字名前変換ミスがかなり多い
  • スキップ遅めかつムービーで止まる
  • 一部展開が急
  • シナリオとグラフィックが一致しない箇所がある

(記事制作時の話なので、もしかしたらパッチで直ってるかもしれないです)

 

ストーリー重視で多少の辛い展開や流血も大丈夫!な乙女ゲーム玄人にはオススメで、普通に甘い乙女ゲームが良い人や、グロ&びっくり演出体制が無い人、精神的に元気が無い人は見送った方が良いと思いました。(とはいえ終ヴィルが大丈夫なら多分平気)

 

 

 イラスト 

基本的には綺麗なんだけど、ちょいちょい違和感ある表情差分があったのでそこだけ残念でした。立ち絵はずっと見るものだから、ちょっと違和感あるだけで引っかかるよね

あと「基本的に綺麗」という最低限ラインなだけで、「めちゃくちゃ綺麗!見るだけでハッピー!」ってラインには行ってないかなという印象。とはいえ絵を理由に止めるほど酷くも無いので、余程イラスト重視の方で無ければ大丈夫だと思います。

ちなみに私はそれよりイラストとシナリオが合ってない方が気になりました。気になったシーンは2点なんですがされど2点というか1点目は壊れたもの(シナリオ的に大事なもの)がそのまま背景に鎮座してる、もう1点はややネタバレなんですが、デートに隊服で行ったことに文句を言われるシーンなのに相手キャラも隊服で、「◯◯も隊服では?」って主人公が突っ込んだら「俺は良いんだよ(意訳)」って言われて何でやねん‼️‼️となったという。取り乱しました。あれ特に明確な理由無く思えたので、単純に差分用意出来なかっただけでは?と邪推してしまったな

 

 

 シナリオ 

 

本筋が素直に楽しかったです!伏線色々あるタイプやループものが好きなので。意外な展開というよりは薄々分かってたことを答え合わせしていく感じなんですが、本筋が面白いので最後まで楽しめました。

ただ序盤からずっと主人公が虐げられ続けるので、心が元気じゃない人はやらない方が良いです。なろう系の虐げられパートを10倍に濃くした感じ。100の虐げに対し5のハピネスって感じなのと、主人公がめちゃくちゃ理性的なのであまりスカッとジャパンできずややフラストレーションが溜まるかもしれない。とにかくずっと辛い。ダンガンロンパっていうよりグノーシアって感じ(伝わってほしい)

恋愛まわりというかシナリオ全体短いので仕方ないと思いつつ、やっぱり多少急な部分があるな〜と思いました。私、そんな君に愛されるようなことしたっけ?的な元々知り合いのキャラが多いので、その関係値の実感が薄いせいかもしれない。でもキャラの重要な設定が特に引っ張らずにフッと明かされたりするのは「急急急〜〜〜!!」ってなった。最初に攻略したキャラがそうだったから印象が強いだけで、思い返すと他のキャラはそんな急じゃなかったかもしれないけど🙂 

とはいえ数としては少ないものの、挿入される恋愛シーンは各々ときめけたので良かったと思います。ただこのタイトル他のループ系乙女ゲームと違い世界線がごにょごにょという感じなので、人によっては「これどんな気持ちで2人目攻略したら良いの?」ってなるかもしれない。私はなった。

個人的にちょっとな〜ポイント。定期的に知り合いに殺されるんですが、狂気の発露の仕方が「急急急〜〜〜!!」ってキャラが約2名ほどいてビビった。動機は分かるんだけど、そんな豹変して躊躇無く殺せるような仲だったかワイら?と動揺した。あの国の人間はサイコパスの素質が高いの

他にも結構、こういうことなんだろうなという描写はしつつキャラの心境については読み手の解釈に委ねる点が多いので、しっかり語ってほしいタイプの人は少しモヤモヤが残るかもです。

あとこれは私の好みなんですが、造語が一生「カーニバル」とかではなく「『魔女裁判-カーニバル-』」とフルネーム(?)で記載されるので段々ムズムズしてくる。

色々書きましたが、しんどい中でもキャラのやりとりにはちゃんと笑えるところもあり、まとまりとしては良かったと思います。

 

 

 キャラ 

 

攻略キャラは4人なんですが、ちゃんと全員差別化されているのと、辛い道を歩む主人公に与えられるものがキャラによって違うのが良かったと思います。愛や強さや味方1人が主人公に全てを与えるのではなく、それぞれが少しずつ主人公に大切なものを与え、その結果もう一度顔を上げることができる主人公、という描写が良かったです。

主人公は強く在ろうと必死で自分を律する「弱い普通の人間」です。やってることは並大抵の精神力では出来ない「強いこと」なんですが、それが虚勢で、一度緩んだら崩れてしまうような脆いものだと分かるからこそ見ててしんどいです。結構常人にできないすげーことやってんな〜となるんですが、根っこは弱いことが分かってるので割とするっと感情移入できました。

ちなみに私の推しはティレルです。

 

 

 システム 

 

システムはめちゃくちゃ簡単にしたダンガンロンパって感じなので、ゲーム苦手な人も安心して大丈夫です。選択肢選ぶだけ。

攻略順は結構固定されていて、クライオスorティレルゼンルーシェンの順に攻略可能です。クライオスとティレルは核心に迫る何かがあるわけではないので、どっちからやっても大丈夫ですが、強いて言うなら「罪悪感を抱かなそうな方」を先にやるのがオススメです。

ルーシェンがいわゆる真相ルートで、それをクリアするとエンディング扱いになり各キャラごとのエピローグが解放されます。(最後の方の選択肢によって解放されるキャラが異なります)

細かい条件は確かめて無いんですが、選択肢で黒薔薇を選び続けていればスチル付き悲恋エンド、赤薔薇でトゥルーエンドになります。そう、ハッピーエンドではなくトゥルーエンドに

 

 

私の感想は以上です。ということで(ということで?)心が元気な人はテンペストをやって私と一緒に絶望してください‼️よろしくお願いします‼️